Chapter Text
今日の九門、変。
「そーだ!幸、カフェとかはどー?行く?」
さっきから変。
「俺は別に行きたくないけど?」
「そう?」
今日だけじゃなくて、昨日も変、先週も。
何よそのしょぼんの顔。
「んーじゃ、そこにあるアイスパフェ食べたくね?」
「別に?」
わけわかんない。どこ見てんのこの人。
人と話してる時に、視線を合わすべきだろう?せっかく一緒に帰るのに。
「甘いもの嫌いじゃなかったの?そこの店のおパフェ、ホイップたっぷりだぞ。」
「げっ、本当だ・・」
「知らずに指さしたのかよ」
「だって・・」
・・・?
九門の顔がちょっぴり照れてる。
「じゃあ・・・じゃあ!本屋でも見にいく?」
俺はため息をついた。
「アンタ、本に興味あったけ?」
「えー、興味あるよ!」
そうだった。九門は結構漫画とか読んでるはず。昨日椋の部屋に読んでたあの、
暗闇の ・・なんとか。
「本屋行きたかったらさっき椋と莇と一緒に行った方がよかったじゃん。なんで離れたあと言うのよ。」
「だってー・・あの二人は付き合ってるから椋の放課後デートを邪魔したくねーんだ。」
へー、九門はそんなこと考えたんだ。
「この前椋が言ったよ・・莇と二人きりになっても何も起こらないって。俺たちがいると二人の進歩がもっと遅くなるんだろー?」
確かそうかもしれない。
「ふーん。俺たちと普通に歩いてたと思うけど。」
と口から出た言葉が、本当は俺も最近変な気持ちばっかり。
九門と二人きりになったらちょっと緊張する。気まずい時もあるけど、あの二人と逆に何か起きそう気がして緊張する。こんな理由で緊張するなんて俺らしくないかもね。
椋の恋話に巻き込まれる時、あいつらの以前に恋人になった俺たちに「そうだよね、幸くんと九ちゃんはもう何回もキスしたもんね。いいなー」って。
その表情には二回しかキスしてないよってなぜか全く言えない。
ほんと俺らしくない。
実は何か起きて欲しいかもしれない。
「じゃあさー」
また九門に変な顔で質問されると感じて、彼の言葉を止めた。
「九門、言いたいことあるなら遠慮なく言ってよ」
そう言われた九門がただ恥ずかしげに自分の足を見る。
「・・・」
「おーい?聞いてる?」
彼の手を握って、顔を合わせてみた。
「考えてることはっきり言わないとわかんないから・・」
九門がやっと俺と視線を合わせた。この九門の表情、俺にしか見せないでと思っちゃった。
また下を向いて彼は俺の手を取りそしてその手をきつく握り締めた。
こんな九門の照れてる姿をみると自分の顔も赤くなりそう。
「ごめん、幸。」
「いっ、いいから何?」
「俺、あいつらみたいに幸と放課後デートしてー。」
えっ?
「えっ・・・?それだけ?
それだけならもっと分かりやすい方法で早く伝えばよかったじゃない。」
「いや、それだけじゃなくて・・・
俺は最近幸のこと思っうと、幸の顔みると、キスしたくなるから・・考えずにいられないというか・・・」
・・・
は?
・・・
・・・・はっっっ?
こいつ椋の少女漫画を読みすぎてあんなセリフ言えるようになったのか!?
「で??それで何よ??」
「しっ、したら止められなくなるかもしれねぇから、怖くて幸の顔あまり長く見れなくなったんだ・・・」
なんだよこのくそ可愛い生き物。。いい子でムカつく。
「その場合は俺たち恋人なんだから、キスすればいいじゃない。バカらしいな。」
「馬鹿らしいかもしれねーけど幸のこと大切だと思ってるから怖いんだ。」
九門がその言葉を言ってる時、目があった。
はー・・
「勝手に怖がらないでよ。こっちは九門に何にされても平気と思ってるのに。。」
自分のほっぺがあたたくて、今メイクで隠すとしてもきっと無理で茹でタコのように赤い。
「ガチで?」
「うん」
「いいの?」
「うん」
「じゃっ、今もしていい?」
「って今!?」
周りにいる人を気づいた。
「今」
こいつは気づいてなさそうー
「外にいるからここにしない方がっ」
「じゃあすぐ帰ろう」
九門がすぐ俺の手を引いて道案内した。
「ちょっ、放課後デートは!?」
「別の日にする」
「そんなにキスしたいのかよっ」
九門は後ろに付いている俺を向かずに
「うん、したい。」
の返事をくれた。
はっきり言わないとわからないと言ったけど、一つのことがわかってきた。
こんなにはっきり言われることは、心臓に悪くて死にそう。
