Actions

Work Header

Rating:
Archive Warning:
Fandom:
Additional Tags:
Language:
日本語
Stats:
Published:
2020-11-28
Updated:
2020-11-28
Words:
637
Chapters:
1/2
Comments:
2
Kudos:
14
Bookmarks:
3
Hits:
307

日本語ルビのデモンストレーション

Summary:

AO3でのルビの表示例と、ソースコード(クリックすると表示)を示したものです。rubyrtrpを使っています。

本文は神西清『飜訳のむずかしさ』(パブリックドメイン)を拝借しました.

Notes:

Chapter Text

飜訳ほんやく文芸が繁昌だそうである。一応は結構なことだ。あの五十年という制限の網の目がだいぶ緩められて、生きのいい魚がこっちの海へも泳いできて、わが文化の食膳にのぼせられる。悪かろうはずはないが、物事には必ず善悪の両面がある。水から揚がるのは、いい魚ばかりとは限らない。お客さんは腹がいているから何でも食う。そこで料理人は転手古舞てんてこまいで、材料の吟味はもとより、ろくろく庖丁ほうちょうも研ぐひまがないという景気になる。つまり濫訳らんやくの弊が生じるわけだ。もっともこれは、何も飜訳文芸に限った話ではない。需要の盛大が粗製濫造の弊をともなわないで済むのは、よほど文化の根づきの深い国のことだろう。【※クリックすると下にソースコードが出ます】

<ruby>飜訳<rp>(</rp><rt>ほんやく</rt><rp>)</rp></ruby>文芸が繁昌だそうである。一応は結構なことだ。あの五十年という制限の網の目がだいぶ緩められて、生きのいい魚がこっちの海へも泳いできて、わが文化の食膳にのぼせられる。悪かろうはずはないが、物事には必ず善悪の両面がある。水から揚がるのは、いい魚ばかりとは限らない。お客さんは腹が<ruby>空<rp>(</rp><rt>す</rt><rp>)</rp></ruby>いているから何でも食う。そこで料理人は<ruby>転手古舞<rp>(</rp><rt>てんてこまい</rt><rp>)</rp></ruby>で、材料の吟味はもとより、ろくろく<ruby>庖丁<rp>(</rp><rt>ほうちょう</rt><rp>)</rp></ruby>も研ぐひまがないという景気になる。つまり<ruby>濫訳<rp>(</rp><rt>らんやく</rt><rp>)</rp></ruby>の弊が生じるわけだ。もっともこれは、何も飜訳文芸に限った話ではない。需要の盛大が粗製濫造の弊を<ruby>伴<rp>(</rp><rt>とも</rt><rp>)</rp></ruby>なわないで済むのは、よほど文化の根づきの深い国のことだろう。